2026.05.12
聖庭苑の日常

枯れてこその美しさ~ナチュラリスティック・ガーデン~

◆枯れても楽しめる ~長野で創るナチュラリスティック・ガーデン~

庭は、花が咲いている時だけ美しい。
そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。

けれど近年、“枯れ姿まで美しい庭”として注目されているのが
「ナチュラリスティック・ガーデン」です。

風に揺れるグラス。
冬に色褪せる宿根草。
雪をまとった植物のシルエット。

季節が終わることさえ、景色になる。

自然豊かな長野だからこそ、その魅力がより深く映える庭スタイルです。


◆ナチュラリスティック・ガーデンとは?

ナチュラリスティック・ガーデンとは、自然の植生や景観を再現するように設計された庭のスタイルです。

単に“自然風”に見せるだけではなく、

  • 植物同士の共生
  • 季節変化
  • 草原のような植栽構成
  • 枯れ姿の美しさ

まで含めてデザインします。

近年ヨーロッパを中心に人気が高まり、日本でも注目され始めています。


◆ナチュラルガーデンとの違いとは?

「ナチュラルガーデン」と混同されることも多いですが、実は考え方に違いがあります。

ナチュラルガーデン ナチュラリスティック・ガーデン
自然風のおしゃれな庭 自然の生態系を意識した庭
樹木や花を楽しむ 草原のような景観を楽しむ
“整える”美しさ “移ろい”を楽しむ美しさ
花が主役になりやすい 枯れ姿やシルエットも重要
ガーデニング要素が強い 景観デザイン要素が強い

ナチュラルガーデンが「自然な雰囲気の庭」だとすれば、
ナチュラリスティック・ガーデンは「自然そのものを庭に再現する」イメージです。


◆なぜ長野でナチュラリスティック・ガーデンが人気なのか

〇四季が美しい土地だから

長野は四季の変化がはっきりしています。

  • 春の芽吹き
  • 夏の青々しさ
  • 秋の穂
  • 冬の枯れ景色

ナチュラリスティック・ガーデンは、その変化すべてを楽しむ庭です。

特に冬景色との相性が非常によく、雪をまとったグラス類はまるで自然のアートのような美しさを見せてくれます。


〇山や高原の風景と調和する

長野には、

  • 高原
  • 山岳地帯
  • 草原風景

があります。

そのため、人工的に整えすぎた庭よりも、自然に溶け込む植栽デザインが街並みに馴染みやすい特徴があります。

“庭だけ浮かない”。

それも長野で人気が高まっている理由の一つです。


◆ナチュラリスティック・ガーデンで人気の植物

〇グラス系植物

この庭スタイルで欠かせないのがグラス類です。

  • カレックス
  • フェスツカ
  • パニカム
  • ミューレンベルギア
  • ススキ類

風で揺れる姿や、冬の穂姿まで楽しめます。


〇宿根草

毎年自然に芽吹く宿根草も人気です。

  • エキナセア
  • サルビア
  • アガスターシェ
  • ガウラ
  • ルドベキア

季節ごとに異なる表情を作り出してくれます。


〇長野の寒冷地に合う樹木

  • アオダモ
  • ヤマボウシ
  • 白樺
  • ジューンベリー

繊細な枝ぶりが冬景色にも映えます。


◆石や自然素材との組み合わせも人気

ナチュラリスティック・ガーデンでは、植栽だけでなく自然素材との調和も重要です。

〇浅間石

火山石ならではの荒々しい質感が特徴。
長野らしい自然感を演出できます。


〇割栗石

ランダムな石の配置が、自然地形のような雰囲気を作ります。

雑草対策にも人気です。


〇枕木・砂利

木や砂利を使うことで、よりナチュラルな景観になります。

“整えすぎない素材感”が、この庭スタイルにとても合います。


◆ナチュラリスティック・ガーデン施工で大切なこと

〇季節変化を前提に設計する

この庭は、「満開の瞬間」だけを目指しません。

むしろ、

  • 枯れ色
  • シルエット
  • 雪景色

まで含めて完成します。

そのため、年間を通した植栽計画が重要です。


〇密植しすぎない

植物の動きや風通しを活かすため、余白を大切にします。

空間に“自然な抜け感”を作ることで、本来の景観美が引き立ちます。


〇メンテナンスを減らせる

宿根草やグラス類を中心にすることで、

  • 水やり
  • 植え替え
  • 草取り

の負担を減らしやすい特徴があります。

「自然体で維持できる庭」を求める方にも人気です。


◆まとめ|“枯れる”を美しさに変える庭

ナチュラリスティック・ガーデンは、咲くことだけを目的にした庭ではありません。

色褪せること。
揺れること。
冬を迎えること。

そのすべてが景色になります。

長野の自然とともに呼吸し、季節とともに変化していく庭。

それは、毎日少しずつ表情を変える“生きた風景”なのかもしれません。